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ERPを導入していても経営者はあまり導入効果を感じていないケースが多く見受けられます。

ERPの最も大きな導入効果は、各部門に構築されていたシステムが統合され、データベースが一元化することにより業務の数値をリアルタイムに把握できるようになることです。そして、経営者はタイムリーにデータ活用し、適切なタイミングで意思決定が行えるようになります。

経営者が導入効果を十分に感じられないのは、データ活用が十分にできていないということではないでしょうか。

導入時は全社横断のプロジェクトチームを立ち上げ、一元化のためのデータ整理や業務プロセス改善の検討をしたのに関わらず、なぜ効果が不十分とされてしまうのでしょうか。

効果を感じるタイミングは

ERPにより情報が一元化され整合性の取れた数値がリアムタイムに把握でき、また、二重入力をしていた作業が減り業務が効率化するため、現場のユーザーは運用を開始すればそれなりに効果を感じます。

一方、経営者は運用開始後すぐにデータ活用で効果を感じることは殆どありません。最初から経営者の要求を満たす完璧なシステムを構築することが難しいからです。
効果を感じるようにするには、運用しながら蓄積するデータを見て提供データを改善していくことが必要です

しかし、そのような改善活動ができている企業は多くはありません。原因はERPの運用体制にあります。

構築体制と運用体制

構築時のプロジェクトチームはビジネス部門から選抜された社員で構成されます。彼らはプロジェクト活動を通じて所属部門以外の業務まで横断的に把握し、全社最適の視点を身につけ、また業務改善の意欲があります。
そして、多くの場合、ERPの構築プロジェクトが終了するとプロジェクトチームを解散し、運用をIT部門の運用担当者が行います。
しかし、その運用担当者だけではデータ活用の改善は困難です。構築プロジェクトに携わっていないメンバーであれば尚更です。

データ活用改善の担い手は

つまり、ERP導入効果を最大化するには、構築後もプロジェクトチームを解散せず維持することが必要です。プロジェクトチームが経営者の望むデータを提供できるよう改善を継続すれば、導入効果を感じることができます。

尚、運用段階のチームでは構築時ほどの人数や作業時間は必要無いので、チームの規模は縮小して構いません。それでもチームの継続は所属部門の業務と掛け持ちになり負担がかかるので、プロジェクト計画段階から経営者がその必要性を理解しチーム編成することが必要です。

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2017年06月07日 (水)

青山システムコンサルティング株式会社

池田洋之