青山システムコンサルティングのコンサルティングコラムです

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はじめに

コンサルタントに依頼をするかどうかを考えるとき、コンサルタントが何をしてくれるのか、明確にイメージできている人は少ないのではないでしょうか。
システムの導入検討時に依頼するコンサルタントをイメージするときに、キーワードになるのが、「IT」と「システム」です。この違いについて、私見も交えながら述べさせていただきます。

ITコンサルタントとは

いまさらではありますが、“IT”とはInformation Technologyの略です。Technologyを日本語に訳すと“技術”などになります。
この言葉の定義からイメージされるITコンサルタントは、「技術に関するコンサルタント」です。すなわち、“ビジネスで達成したいこと”から一段ブレイクダウンした“技術で達成したいこと”の相談に乗ってくれる人です。つまり、技術で解決したい課題が明確になっている状態で相談する相手のことです。

比較的意味が近い「○○コンサルタント」の例がこちらです。

  • SAP/ERP(基幹業務パッケージシステム)導入コンサルタント
  • SFA/CRM(営業支援・顧客管理システム)導入コンサルタント
  • (ベンダー系)ビッグデータ活用支援コンサルタント
  • などなど

システムコンサルタントとは

“システム”の日本語訳は、辞書を引くと“系”や“系統”などが出てきます。もう少し平易な言葉にすると、“仕組み”などになります。
この仕組みは、当然のことながら、“ビジネスを成立させる業務の仕組み”を指しますので、「仕組みに関するコンサルタント」とは、“業務の仕組み”を相談する相手ということになります。
ここでの“業務の仕組み”のスコープは、決して細かい作業手順のレベルだけではなく、ビジネスモデルの一部から細かい業務フローまで含みます。業務フローには、ITを使う業務も使わない業務も包含されますので、ITは解決手段の1つという位置づけになります。

比較的意味が近い「○○コンサルタント」の例がこちらです。

  • ビジネスコンサルタント(ビジネスアーキテクト)
  • BPR(業務改善)コンサルタント
  • (独立系)ビッグデータ活用支援コンサルタント
  • などなど

依頼するかどうか迷ったら

“業務の仕組み”も色々な解釈ができる言葉ですので、依頼して良いか悩むぐらいでしたら「システムコンサルタント」に相談してしまった方が良いと私は思っています。
ちなみに、細かい業務フローまでブレイクダウンしたときに“IT”が登場しないケースは稀であるため、「ITコンサルタント」を広義に捉えると「システムコンサルタント」との重なりが大きくなります。しかし、それぞれのコンサルタントが重用されるフェーズは異なります。

もちろん、「ITコンサルタント」の中にも、「システムコンサルタント」の役割を対応できる人もいますが、全ての人にそれを求めるのは厳しいのが現実です。逆もまた然りですので、依頼者側がコンサルタントのスキルを見極めることも重要です。

また、“相談”として提供されるサービスも、依頼内容によって幅があります。多くの人が“相談”という言葉から想起されるのは、アドバイザー的な関与ではないでしょうか。しかし、“業務の仕組み”の策定が含まれるときには、アドバイザー的な関与に留まらず、徹底的な分析が必要になります。もしも期待する関与の度合いがあるときには、依頼者からコンサルタントに期待値を含めて依頼することも重要です。

まとめ

あるビジネス上の課題があったときに「これはITで解決できるかな?」と悩むぐらいでしたら、まずは「システムコンサルタント」にご相談されるのが良いかと思います。

残念ながら、弊社で適切なご提案ができない内容のご相談をいただいたときには「お話をお聞かせいただいたところ、これは業務上の課題ではなく、経営上の課題ですので、詳しい方をご紹介させていただきます」というご提案をさせていただくこともあります。
これは、弊社に限らず、良心的なコンサルタントであれば、みなさん同じように「より良い相談相手や手段」をご提案していただけるかと思います。まずは身近なコンサルタントに気軽にご相談ください。
その際に、それぞれのコンサルタントの得意な領域を依頼者が知っておくと、依頼者とコンサルタントの間でスムーズにコミュニケーションが取れますので、今回の例示などを参考にしていただければ幸いです。

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2016年05月17日 (火)

青山システムコンサルティング株式会社

長谷川 智紀