プロジェクト管理ツール利用のコツ(Redmine等)

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システム開発等のプロジェクトにおいては、作業を WBS ( Work Breakdown Structure :プロジェクトの各工程を各担当者の作業レベルまで展開したもの)に分割し、それを基にスケジュール管理を行うのが一般的です。

スケジュール管理には何をお使いでしょうか。

ソフトウェアとしては Microsoft Project が有名ですが、導入にはそれなりにコストがかかり、機能や操作を憶え使いこなせるようになる必要があります。

Excel は既にパソコンに入っており追加コストがかからない場合が多いので、それをお使いの方も多いのではないでしょうか。

私が参画したプロジェクトでも、ガントチャートを表示できるなど手の込んだマクロが組み込まれた Excel スケジュール表が多かったです。

しかし、Excel によるスケジュール管理には以下のようなデメリットがあります。

  • 同時編集できず、プロジェクトマネージャーやリーダーがまとめることになりがちで、作業負荷がかかる。
  • 自由度が高い(形式の変更、マクロによる自動化)が故に、俗人化して他の人に使いこなせなくってしまうことが多い。
  • 誤操作で式やファイル自体を壊してしまうリスクがある。
  • コミュニケーションや日付通知などの機能が無い。
  • スマホなどマルチデバイス対応が弱い。

 

これらのデメリットを解消するため、近年では Redmine 、Backlog 、Trac 、JIRA 等のプロジェクト管理ツールを利用したスケジュール管理をよく見るようになりました。

ここでは、このようなプロジェクト管理ツールを使ってスケジュール管理を行う際のコツを述べます。

私が Redmine を使うことが多いので、原則として下記で述べているのは Redmine に関することです。

多くの内容が他のプロジェクト管理ツールでも応用できます。

 

Excelと二重管理にしない

 

私が実際に見かけたのは、プロジェクト管理ツールを導入した上で、別途 Excel でもスケジュール管理していたという事象です。

プロジェクトマネージャーが知らないうちに、チーム毎に別のExcelでスケジュール管理をしていたということもあります。

今までの習慣や、さっと編集にするには Excel にメリットがあるからでしょう。

しかし、プロジェクト全体としてはプロジェクト管理ツールを利用しているので、Excel から転記する必要が生じ、無駄な作業となります。

最悪なのは、転記が億劫になり、最新化されているのは各チームが持っている Excel で、それも各チームリーダーに聞かないとファイルの置き場所さえ分からないといった事態です。

これではせっかく導入したプロジェクト管理ツールも逆効果です。

プロジェクト管理ツールを導入したら、スケジュール管理はそこに一元化するよう徹底しましょう。

 

複雑な入力ルールにしない

 

プロジェクト管理ツールにはタスクのワークフロー(例:[新規]→[着手]→[レビュー依頼]→[レビュー承認]→[完了]などのフロー)を自由に定義できるものがあります。また、入力項目をカスタマイズ出来ます。

プログラム作成はこんなワークフローにしよう、テストはこう、レビューはこう・・・といった具合に凝った作りにしてしまうケースが見受けられるのですが、そうなるとマニュアル作成とメンバー教育のコストが膨らみます。

また、カスタマイズを推し進めるとプロジェクト管理ツールが俗人化してしまいます。

せっかく会社で共通のプロジェクト管理ツールを導入したのに、プロジェクト毎に使い方が異なり、プロジェクトを移ると使い方を学びなおさなければなりません。

スケジュール用のタスクとしては、シンプルに1~2種類のワークフローを定義して運用することをお勧めします。

( Excel スケジュール表では、タスクの種類毎に入力項目を大きく変えることはありません。開始予定、終了予定、ステータスなど、大半が共通の項目です。それと同様にお考えください)

 

事前にひな形を作る

 

これはプロジェクト管理ツールに限った話ではありませんが、同様の作業を WBS に分割するにも人それぞれのやり方がありますので、まずはひな形を作り、プロジェクト内、チーム内で共通化する必要があります。

特に中規模~大規模プロジェクトでは一人が WBS を作成するわけにはいかず、ひな形を整備しておかないとスケジュールの表記方法がバラバラになり、スケジュールや進捗を同一基準で評価することが出来なくなってしまいます。

 

メンバーが毎日の更新する

 

プロジェクト管理ツールの利点は、複数人が同時に使え、また、マルチデバイス対応も進んでいるため、メンバー各人に毎日進捗状況を更新してもらいやすいという点です。

それを行えば、マネージャーやリーダーは進捗を取りまとめて入力する必要が無くなり、また、いつでも最新の進捗状況を確認できるようになります。

しかし、これは全メンバーが入力を徹底してくれればの話です。

導入当初はついつい入力を忘れたりサボったりしてしまうことが見受けられます。

また各人の入力基準が異なると、一つ一つをリーダーがチェックして直す必要が生じ、逆に負荷が増します。

日々の入力ルールを明確にし、また、メンバーが毎日入力してくれるようになるまでチェックを徹底しましょう。

 

予定時間、実績時間を入れる

 

プロジェクト管理ツールによって予定時間と実績時間を入力することが出来るものがあります。

これらを入力してもらえば、ツール外に出力してアーンドバリュー分析( EVM )等で進捗状況を分析することが出来ます。

※ 例えば、 Redmine では EVM を出力するプラグインがあります。

また、プロジェクト完了後に工数の予実を評価し、今後の見積や計画に活かすことが出来ます。

実績時間は一日の全ての時間を入力してもらう方が、ルールがシンプルになり、データが揃うので後の分析にも役立ちます。

しかし、ちょっとしたメールや雑務の実績時間も入力するとなると、その時間を入れるタスクをいちいち作成する必要があり、これはかなり煩雑になりますので、最初から「雑務用タスク」( Redmine 等ではチケット)を用意しておくとよいです。

 

進捗会議で使う

 

当然のことながら、プロジェクト、チームの進捗会議ではこのプロジェクト管理ツールを使っての報告を行うようにしましょう。

これを基に話をすることで、メンバーにもプロジェクト管理ツールに入力することの重要性が伝わります。

また、プロジェクトマネージャーやリーダーは別の報告資料を作成する手間が減ります。

 

終わりに

 

以上、プロジェクト管理ツールによるスケジュール管理のコツを述べました。

Excel 等でスケジュール管理を行っている方は、これを機にプロジェクト管理ツールの導入を検討してみるのはいかがでしょう。

導入に関しては各種ツールのメリット・デメリット等がありますので、目的に応じての検討が必要になります。

よくわからない場合は弊社コンサルタントまでお気軽にご相談ください。

2020年02月07日 (金)

青山システムコンサルティング株式会社

山口 晃司