青山システムコンサルティングのコンサルティングコラムです

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「ITコンサルティングは信用していません」

私が初対面のお客様に頂いたことがある、率直なご意見です。なかなか風当たりが強いですね。ITコンサルタントいなくてもシステム開発や保守は行えます。

実際、そのような現場が大半でしょう。しかし、手前味噌ではありますが、私は以下の理由でITコンサルティングを使うべきだと思うのです。

 

真の問題解決を図る

ITシステムの問題を解決しようと社内で意見を集めても、立場や主観の違いでうまくまとまらないことがあります。漠然とした問題を整理し効果的な対策に導くには、以下のようなプロセスが必要です。

  1. 各方面から問題を収集する。その際、定量的なデータも収集する。(例:誰が何時間どのような作業を行っている)
  2. 問題をいわゆるMECE(モレなくダブりなく)の視点で整理する。
  3. それらの優先順位付けを行い、ターゲットとする問題を絞る。
  4. 問題の真の原因を掘り下げる。
  5. 真の原因に対する対策を検討する。

また、これら一つ一つのプロセスを有効に行うための思考方法や分析ツールがあります。以前コラムでご紹介した「なぜなぜ分析」などもその一つです。

ご参考:なぜなぜ分析をやってみよう

これらはWebで検索すればたくさんの解説が見つかりますが、一朝一夕に使いこなせるものではありません。専門書等による学習、トレーニング、そして実践経験を積み重ねることで、ようやく様々なケースに適用できるようになります。

ITコンサルタントは「ITに関わる問題解決のプロフェッショナル」であり、このような術に長けています。

 

外部の知識・経験を使う

転職経験がおありの方はご経験されているかもしれませんが、ある会社では常識だと思っていた事が他社ではまるで違っていた、ということがあります。

アパホテルの元谷芙美子さんは常に他業界の進んだ方法・方式を自社に取り入れ、会社を発展させてきたそうです。しかし、実際に自社の問題に取り組む段になると、「社内の常識」から逃れ自由に発想することは簡単ではありません。

Webや書籍を見れば華々しい成功事例が掲載されていますが、書いてあるのは表面的なことばかり。実態はよくわかりません。ITシステムについて言えば業界・業種毎に様々な特色があり、かつ日進月歩で進化しています。専門知識豊かなシステムエンジニアであっても、それらを網羅して把握していることはほとんどありません。

通常、ITコンサルティング会社は複数の業界・業種・クライアントとお付き合いしており、各々の成功事例を知っています。また、多くのシステムの問題に直面し、それを解決するためのIT導入をお手伝いしていますから、最新のITの知識、ITシステム導入事例、ITパッケージ製品に精通しています。

 

ITのトータルコストを削減する

「ITコンサルティングを使うと、その分システム開発費用が高くなる」と思っていませんか。

そのようなことはありません。多くの場合、トータルでみればシステム導入費用・システム保守費用を下げる事につながります。

「パッケージを導入したものの、以前のシステムの方が社内の業務にマッチしていて使いやすかった。仕方なく多数のアドオン追加やロジック変更を行ったが、当初の予定よりも開発費用も保守費用も膨れあがってしまった。また、せっかくパッケージにしたのにバージョンアップに付いていくのにも膨大な予算が掛かる。」

このようなお話をよくお聞きします。

システム開発の初期段階での方向修正はそれほどコストにインパクトを与えません。しかし、設計→製造→テスト→保守といった後の工程になればなるほど、何を変えるにも膨大なお金が掛かるようになります。

システム化計画やパッケージ/ITベンダー選定の段階で適切に方向修正を行っておけば、後々余計なコストが発生するリスクを最小化することが出来ます。

初期段階に投資したITコンサルティング費用は、後に膨れ上がったかもしれないシステム改修費用・維持費用に比べれば、安く付く事になります。

 


IT部門やITベンダーとITコンサルティングの役割は異なり、各々に存在理由があります。それは競合するものではありません。共に協力してより良いIT利活用を目指していきたいと思うのです。

 

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2018年11月19日 (月)

青山システムコンサルティング株式会社

山口 晃司