AI からの逃げは茹でガエル企業の兆候!

TEL:03-3513-7830|お問い合わせ

コラムカテゴリー:, , ,

記事の執筆

野口 浩之
エグゼクティブ・ディレクター(代表取締役)野口 浩之

エグゼクティブ・ディレクター(代表取締役)野口 浩之

情報システムのライフサイクルであるシステム化計画からシステム開発、保守運用まで、幅広い知識と経験をもつ。 その幅広い知識と経験を活かし、IT部門におけるITガバナンスからシステム利用部門の業務改善に至るまで、企業のIT環境を最適化するコンサルティングを強みとする。

いわゆる「AIブーム」は過ぎ去り、2025年を経て、AIは「便利な道具」から「社会を動かすインフラ(OS)」へと変貌しようとしている過程であるといえます。

そのような環境変化の中、

「人の手による事務作業」や「経験と勘に頼った意思決定」がこのまま続いていくとしたら・・・

貴社は今、刻一刻と温度が上がる「ぬるま湯」の中にいる茹でガエルかもしれません。

なぜ「現状維持」が致命傷になるのか:3つの熱湯リスク

中堅中小企業の経営者が陥りやすい「茹でガエルの罠」として、以下の3つのリスクをあげます。

① 「採用の熱湯」:AIを使えない会社に、人は来ない

「AIで効率化できる業務を、未だに人間が手作業で行っている」という事実は、求職者にとって「この会社には未来がない」という極めてネガティブな情報として受け止められます。

人手不足を嘆く前に、自社の業務プロセスを省みましょう。

たとえば、AIエージェントが24時間365日こなせる仕事を人間に強いてはいないでしょうか?
 AIを拒絶することは、労働力不足を自ら加速させているに等しいといえます。

② 「コストの熱湯」:競合は「限界費用ゼロ」へ挑んでいる

競合他社はバックオフィス業務やカスタマーサポートなど、AIトランスフォーメーション(AiX)に取り組んでコストを劇的に削減していくことを目指すでしょう。
そのような競合他社においては、事業を拡大するための追加コスト(限界費用)は、「限りなくゼロ」に近づいていきます。

もしも貴社が旧態依然とした体制のまま「人件費」を積み上げていくままの企業であり続けたとしたら、価格競争力において埋めようのない差が生まれます。

③ 「意思決定の熱湯」:データなき経営は「目隠し運転」

AIによるリアルタイムのデータ分析を経営判断の軸に据えている企業と、社長の「直感」で舵を切る企業。

この先どちらが有利に経営ができるか、誰が考えても明らかです。

「うちはアナログだから」という言葉は、顧客に対して「うちは努力を放棄しました」ということに他なりません。

「持たざる者」だからこそ、AIは最大の味方になる

「AIは大企業のものだ」という誤解をしていないでしょうか?

むしろ、リソース(資金・人材・時間)が限られている中堅中小企業こそ、AIの恩恵を最も受けるべき存在であると考えます。

2026年現在、AIの実装コストは劇的に低下しました。かつて数百万円、数千万円かかったシステム開発は、今や月額数万円のAIサービスを組み合わせるだけで実現可能なケースもあります。

 大企業が複雑な組織構造や古い大規模システムの刷新(レガシー脱却)に苦しんでいる今こそ、身軽な中堅中小企業が「AIネイティブ」な組織へ一気に変貌する絶好の機会ではないでしょうか。

茹でガエルにならないために

茹でガエルにならないために何から始めるべきか、今回は3点紹介します。

(1)経営者が一番のAIユーザーになる

社員に「AIを使え」と言うだけでは不十分です。経営者自身がAIを使いこなし、その威力を身をもって示すことをお勧めします。

例えば、以下のような内容であれば、誰でもすぐに実践ができるのではないでしょうか。

  • クライアントへの提案内容についてアイディアをひねり出すために、AI を壁打ち相手に活用した
  • 社内で新しい制度を導入する際に、反対意見をAIにぶつけ、よりよい内容に改善した

(2)現場の”不”をAIで洗う

「不便、不安、不満」

現場に転がっているこれらの「不」を一つ選び、AIで解決する成功体験を作りましょう。
小さな成功が、社員の期待を大きくします。

ありがちな例ではありますが、「社内の大量の規定等のルールを調べるのがたいへん」という「不便」「不満」がよくでてきます。これを、AI に自然言語で「◯◯の場合、どうしたらいいの?」と問い合わせると、「◯◯までに、◯◯を◯◯に提出してください」といった回答がえられるようなAI活用は取り組みやすいでしょう。

(3)ルールを決めて使う

「AIを積極的に使うように」という号令だけでは、社内でのAI活用は停滞しますし、情報セキュリティ上の問題も発生するリスクが高いです。

はじめから厳しいルールを設けるのもあまりお勧めしませんが、会社として使うAIサービスの指定、主な用途、情報セキュリティに関するルールなど、最低限のルールを決めたほうが、使う側も安心して利用しやすくなります。

また、ルールは定期的に見直しをすることをお勧めします。

まとめ

2026年は、「AIを使いこなす側」と「AIに淘汰される側」を分かち始める年になるでしょう。

ぬるま湯の心地よさに身を委ね、茹で上がるのを待つのか。
それとも、熱さを察知し、将来へ向けて力強く跳躍するのか。

選択肢は一つしかありません。

※ 本コンテンツのイラストはAIによって生成されています

この投稿をシェア

2026年01月09日 (金)

青山システムコンサルティング株式会社

野口浩之