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 会社には「業務改善プロジェクト」や「基幹システム導入プロジェクト」「データセンタ移行プロジェクト」「WEBページ改善プロジェクト」など多数のプロジェクトがあり、これらに会議はつきものです。

 Tech総研による調査で会社員100人に聞いたところ、「50%の会議は無駄と思う」答えた人の割合は56%。「30%くらいは無駄な会議」と答えた人は28%でした。実に84%の人が「無駄な会議が多い」と感じているのです。

 会議を円滑かつ効果的にすすめるには1.アジェンダ 2.スケジュール表 3.課題管理表の利用が有効と言えます。皆さんの会社でもこれらを利用されているのではないでしょうか。今回はこれらツールを使い、「管理者の視点で会議をチェックする」ポイントを述べたいと思います。

1.アジェンダ

管理者は以下の視点でアジェンダをチェックすべきです。
イ. 会議の目的は明確になっているか。
 会議の目的は「テーマ」と「ゴール」で構成されるべきです。しかし、多くの会議アジェンダでは「テーマ」しか書かれていないことがあります。「ゴール」が明確でないと、討議事項が脱線してもどこに向かって修正すればよいかが明らかでなく、長々と会議が続くことになります。「ゴール」は「『テーマ』をどこまで決めるのか」です。
 具体的には、「現状業務のヒアリングについて」とアジェンダに記載があれば、これはテーマです。ゴールは「現状業務のヒアリングスケジュールの日程の決定、およびヒアリング項目について最終確認を行いたい」といったように具体的に何について議論するのかが記載されるべきです。「ゴール」はアジェンダに含まれていますか?

ロ. 時間配分や出席者は適切か。
 アジェンダ記載の議題を討議する時間は十分確保されていますか?討議する話題が多い場合は優先度をつけるべきです。アジェンダに討議に割く時間を記載しておくことも有効です。
 単なる情報共有レベルの会議にマネージメントの出席を求めていませんか?出席者全員が会議の話題に関係がありますか?出席メンバーが適切であるかチェックします。

2.スケジュール表

管理者は以下の視点でスケジュール表をチェックすべきです。
イ. タスクの最小単位は1週間程度まで分割されているか。
 タスクが長すぎると進捗度合いを正確に把握できず、後になってから遅延が発覚することが多くなります。

ロ. 作業の品質レビューの日程や担当者(レビュア)が明確になっているか。
  また、レビュー指摘の対応期間は確保されているか。

 レビューできる有識者は限られているので、レビューの日程・担当者が不明確だと、レビューが実施できずスケジュール遅延が生じることが多くなります。
 また、レビューで成果物に大きな修正指摘が入ることも多く、レビュー後の修正対応日程が確保されていないと、修正担当者に大きな負荷が生じるとともに、スケジュール遅延のリスクが高まります。

3.課題管理表

管理者は、下記の視点で課題管理表をチェックすべきです。
イ. 課題解決のゴールは明確になっているか。
 ゴールが不明確な場合、課題対応がなかなか進展しない場合があります。「対応方針、作業担当者、作業スケジュールの決定」など、課題を解決するのに必要となる明確なゴール(項目)を設定するようにします。

ロ. 課題として記載されている事項は本当に「課題」か?
 よく言われていることですが、課題管理表とToDoリスト、備忘録が合体してしまい膨大な数の課題が管理表に記載されていることがあります。真の課題以外がたくさん課題管理表に記載れていると管理する手間はもちろん、重要な課題を見逃してしまう危険があります。
 課題とは、「スケジュール通りに進めるうえでその阻害要因となるもの」また、「解決しなくてはいけない問題で、どのように対応するかが決まっていないもの」です。それ以外のもの(やるべきことが分かっているものや、対応策が決まっているもの)についてはToDoリストや議事録に記録するようにしましょう。

 上記はどれも「当たり前」と思われるかもしれません。しかし私が出席させて頂いた多くのプロジェクト会議において、意外にも当初は実践されていなかったものです。会議を開く場合は今一度基本に戻り、管理者の視点で会議をチェックしてみてください。

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2012年01月15日 (日)

青山システムコンサルティング株式会社

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