システム延命措置によるコスト削減

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 システム診断、システム化計画、内部統制支援、情報システム部のアドバイザー業務等で様々な業界の企業を訪問してよく見かけるのが、現役「Windows NT4.0」サーバです。皆様の会社にも1台くらいはあるのではないでしょうか?
なぜ、マイクロソフトがサポートを打ち切っている「WindowsNT4.0」を使い続けているのでしょうか?

後継のサーバに代えるとなるとサーバ購入費以外にも、新OSに対応していないシステムを改修する必要があり、予想以上のコストがかかってしまいます。

ある情報システム部担当者は「出口の見えない大不況の今は我慢してだましだまし使うしかない」と仰っていました。ハードウエアが故障してしまうと、もうシステムが使えなくなるリスクを抱えている会社も多いのではないでしょうか?

このような悩みを解決する案のひとつとして仮想化技術の利用があげられます。一口に仮想化と言っても「ストレージ」の仮想化、「サーバ」の仮想化、「アプリケーション」の仮想化、「ネットワーク」の仮想化など仮想化のタイ
プは様々ですが、今回は仮想化=「サーバ」の仮想化を取り上げます。

サーバの仮想化を実現する方法として、
(1)「WindowsなどのOSの上に仮想化のレイヤーを乗せる「ホストOS型」
(2)ハードウエア上に直接仮想化レイヤーを設定する「ハイパーバイザー型」
の仮想化があります。現在は「ハイパーバイザー型」の仮想化が主流となっており、「ハイパーバイザー型」はその設定方法により『完全仮想化』と『準仮想化』に分けることが出来ます。

サーバを仮想化することで、
・「新しいサーバを購入したが、「WindowsNT4.0」に対応しておらず、「WindowsNT4.0」をインストールできない。」
・「後継のWindows OSに対応させる為のアプリケーション改修費が予想外にかかった。」
というような問題を解決することが可能となります。

さらにサーバを仮想化すると、古いOSで動くシステムを継続して使用できるようになるだけではなく、「1(仮想)サーバ-複数システム(複数OS)」という構成を実現できることから、以下のような効果が期待できます。
■ リソースの利用効率向上
CPU利用率が上がり、CPUの無駄がなくなります。
■ 省スペースの実現
複数の機器を1台の物理サーバに集約するため、データセンタやサーバルームの省スペース化を実現することができます。
■ 「グリーンIT」に寄与
上記理由により消費電力を削減でき「グリーンIT」に寄与することが可能となります。
■ 遊休サーバの削減
検証機のように開発のある一定の期間だけ多く必要となるサーバは、その期間が過ぎれば倉庫に眠った状態になってしまいます。必要に応じて検証環境を仮想化サーバに実装することで倉庫に眠る遊休サーバを減らすことが出来ます。
■ 環境構築の迅速化
サーバを導入する場合、決裁・発注・納品に時間がかかることがありますが、物理的にサーバを増やさなくてよい分、仮想化サーバを利用することでシステム導入までの期間を短縮することが可能となります。
■ 運用効率の向上
仮想化技術によりインフラを集約することで統合監視や集中バックアップなど運用が一元化できるようになります。

仮想化の技術は一握りの大企業がチャレンジしているリスクの高いものではなく、一般の中堅・中小企業にとっても当たり前に使えるレベルになっています。
また、実際に仮想化環境の導入を進めるとなると仮想化ならではの検討事項(例;バックアップを行う際の負荷分散等)も出てきますが、皆様の会社で今後OSやサーバの更新を検討する際は「仮想化」を選択肢の一つに入れてみるのは如何でしょうか。

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2009年04月01日 (水)

青山システムコンサルティング株式会社

田中純