企業における脱IEのすすめ

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突然ですが、この文章をお読みの皆様は、どのウェブブラウザーを使用されているでしょうか? 自宅のパソコンやスマートフォンでご覧になっている方はGoogle ChromeやSafariが多いかもしれません。一方、企業内のパソコンからご覧になっている方は、マイクロソフトのInternet Explorer(IE)を使っている方が多いのではないでしょうか。

個人でIEを使う人はだいぶ減ってきましたが、企業で使用するブラウザーとしては、IEは未だ現役です。
しかし、先日、マイクロソフトより、IEを標準のウェブブラウザーとしては使わないでほしいという通達が出されました(参考)。
それによると…

  • IEは古いソフトウェアで、最新のウェブ標準に対応していない。そのため多くのウェブ開発者がIEでの閲覧できるかどうか考慮しなくなってきている。現にIEだと正しく表示できないページが多数存在する。
  • しかし、企業が使用する業務向けウェブアプリケーションはIEでしか動かないものが多く、移行のコストもかかるため、依然として多数の企業がIEを使用している。
  • IEを使い続ける限り、その企業は最新技術を用いたウェブアプリケーションやサービスを活用することができない。これは「技術的な負債」である。
  • すぐには難しいかもしれないが、長期的にはIEから他の最新のブラウザーに移行するほうが企業の利益にかなう。

確かに、上記の通り、IEは古いソフトウェアであり、IEを使ってHTML5等最新の技術を使用したウェブサイトを見るのはいささか厳しい状況になってきています。また、上記では触れられていませんが、一般的にIEよりも最新のブラウザーのほうがセキュリティーの面でより安全と言われています。可能であれば、企業であっても、より新しいブラウザーを使用するほうが望ましいといえます。もし、企業内の業務システムを刷新することをお考えの場合、ブラウザーはIE以外を使用しましょう。
では、IEの代わりになるブラウザーには、どんなものがあるのでしょうか? Windowsで使用可能な主要なブラウザーについて、特徴をまとめました(ブラウザーシェアの出典はこちらを参考にしました)。

  • Google Chrome…グーグルが開発しています。使用シェアは最も高いため、多くのユーザーが慣れ親しんでいます。そのため、業務システムに採用した場合、教育等のコストは少なくて済みます。また、ブラウザーの機能を拡張するアドオンも豊富に用意されており、用途に合わせた細かいカスタマイズが可能です。ただし、6週間ごとにメジャーバージョンアップされるため、頻繁な動作確認テストが必要になります。
  • Microsoft Edge…マイクロソフトがIEの後継として開発したブラウザーです。Windows 10には必ず付属していて、今後はWindows 7や8にも提供される予定です。ただし、使っている人は少なく、機能を拡張するアドオンの種類も現状多くありません。今後、ブラウザーの中核となる部分をChromeと同じものに変更する予定のため、Chromeを採用した場合は、Edgeでも大きな変更をせずに使用可能になる可能性が高いです。
  • Mozilla Firefox…モジラ財団という非営利団体が開発しています。Firefoxの特徴は、企業向けに長期サポート版を用意していることです。頻繁にメジャーバージョンアップを行わないため、新バージョンが出るたびに実施するテストの負担は小さくて済みます。アドオンも比較的多数用意されており、企業向けのカスタマイズも柔軟に対応できます。ただしシェアが低く、多くのユーザーにとってなじみが薄いのが欠点です。そのため、採用した場合、教育コストがかかる恐れがあります。

どの製品にも一長一短があります。業務システムに求める機能や性質に合わせ、ウェブブラウザーの選択を検討しましょう。

2019年04月08日 (月)

青山システムコンサルティング株式会社

村田謙介