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新型コロナの感染拡大、緊急事態宣言などの影響により、テレワークを実施する企業が増加しています。
しかし、テレワークを実施したものの、マネジメントやコミュニケーションで問題が生じたことで生産性が下がり、その結果テレワークを中止してしまったという声も聞かれます。

今回は、テレワークで生じるコミュニケーションの問題点と対策について、私の考えをお話したいと思います。

 

テレワークの実施状況

2021年6月に内閣府が発表した「第3回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」テレワーク実施率の調査結果によると、2020年5月の緊急事態宣言により、テレワークを実施したものの(全国:27.7%)、緊急事態宣言解除後に実施率が低下し(21.5%)、2021年4月-5月に向けテレワーク実施率は増加(30.8%)している事がわかります。
しかし、2021年4-5月のテレワーク実施状況から、テレワークを中止したままの方(7.0%)が存在することがわかります。

出典:2021年6月4日「第3回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」(内閣府)
https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/pdf/result3_covid.pdf

 

テレワークのデメリットとは

同調査によると、テレワーク経験者が感じるテレワークのデメリットは「社内での気軽な雑談・報告が困難」が1位(2021年4月-5月:33.9%)となっており、テレワークでのコミュニケーションにデメリットを感じている方が多いことがわかります。

出典:2021年6月4日「第3回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」(内閣府)
https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/pdf/result3_covid.pdf

 

私の周りのテレワーク実施者からも、以下のような話をよく聞きます。

 ”相手の状況把握が難しく、今までのように気軽な声かけができなくなった”
 ”立ち話などで解決していた簡単な相談が難しくなった”
 ”プロジェクトルームなどで関係者が同一空間に存在していると、ちょっとした雑談から関係者が集まり、
  解決のヒントを得ることができたが、テレワークではそのようなコミュニケーションが難しい”

など

私も普段テレワークで業務を実施していますが、使用するチャットツールに表示されるステータスは「オンライン/オフライン」(出勤状況)の確認程度にしか使用できておらず、話しかけて良い状況かどうかを把握する事はできていません。
また、web会議ツールを使用して仮想PJルームのような状況を設けたことがありますが、複数人が同時に発言すると発言者の声が聞こえなくなってしまい、効率の良い運用が難しかったため数回で終了したことがあります。

「社内での気軽な雑談・報告が困難」がテレワークのデメリット1位に挙がっていることも納得できる結果であると感じます。

以上のことから
オフィスで行えていた気軽なコミュニケーションが難しくなる。つまり「コミュニケーションの難易度が高くなる」事が、テレワークで生じるコミュニケーションの問題点であると考えています。

 

コミュニケーションの難易度を低下させる対策とは

私はコミュニケーション難易度が高くなる理由は、以下の点にあると考えます。

 ・相手の状況を把握する事が難しい。
 ・複数人が気軽にコミュニケーション(雑談など)を行える環境がない。

では、どのような対策を行えば、コミュニケーションの難易度を低下させることができるのでしょうか。

対策のひとつとして、テレワークにおけるコミュニケーションに特化したツールの利用があります。

テレワークでのコミュニケーションツールは、チャットやweb会議が行えるものが主流となっていますが、バーチャルオフィス型のコミュニケーションツールというものが存在します。
ツールによって形態は様々であり、特徴も異なりますが、実際のオフィスにいるようなコミュニケーションが可能なツールになっています。

バーチャルオフィス型のコミュニケーションツールで可能なこと

※使用するツールにより特徴が異なります。

  • 相手の状態がわかりやすい。(ステータス、および話しかけてよいエリア/会話不可のエリアなどを設定することにより可視化できる)
  • 参加者が仮想空間にアイコン等で存在し、同一空間内での会話が聞こえる。
  • 音声に指向性を持たせることができ、特定の相手に向かって声をかけることができる。
  • アイコンの配置などで特定の会話に参加が可能。複数の会話への参加も可能。

など

私も実際に複数のツールを使用したことがありますが、”複数人が同時に発言すると発言者の声が聞こえなくなる”といった事もなく、ツールによって特徴は異なるものの、オフィスで仕事をしているような環境を作りだすことが可能であると感じました。

そのため、ツールごとの特徴を理解し、最適なツールを選択する事で、テレワークにおけるコミュニケーションを活発にする事が可能であると考えています。

 

最後に

今回お話ししたバーチャルオフィス型のコミュニケーションツールは、テレワークにおけるコミュニケ―ションの難易度を下げる対策のひとつになると考えます。
ただし、ツールの利用により、生産性の低下やセキュリティ面での課題を生じさせる可能性があります。利用を検討する際は導入後の利用シーンを想定し、利用ルールを忘れずに検討する事が重要です。

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2021年09月13日 (月)

青山システムコンサルティング株式会社

高橋 和大