青山システムコンサルティングのコンサルティングコラムです

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健康を維持することは仕事のうちだ、とよく言われます。
ですが、夏バテになったり、突然風邪をひいてしまったりということもあるのではないでしょうか。
知らぬ間に蓄積されている疲れなどを見える化できれば、健康を維持して、高いパフォーマンスでの仕事を続けられるはずです。

すでに提供されている機器やサービスを活用することで、健康管理も効率よく行えるようになるでしょう。

活動をトラッキングする手段

計測(トラッキング)したい内容にもよりますが、大きく2つに分かれます。

1つは、すでに保有している機器(デバイス)を使う方法です。
多機能携帯電話(スマートフォン)を持ち歩いている方は多いのではないでしょうか。
総務省の「平成29年版 情報通信白書」によると、2016年のスマートフォンの世帯普及率は71.8%です。
スマートフォンを持ち歩くことで、歩数を記録するアプリが複数種類提供されています。
ユーザーの睡眠状態をトラッキングできるアプリも登場しています。
高性能なセンサーと大容量の記憶領域を活用し、トラッキングデータを記録、分析できます。

もう1つは、トラッキング専用のデバイスを使う方法です。
スマートウォッチやバンド、活動量計などを使います。
専用のデバイスを身に着けることで、商品によっては、歩数だけでなく、心拍数や体温もトラッキング可能です。
もちろんスマートフォンと連携させて、トラッキングデータを管理できます。
細かいデータを記録できているので、睡眠の質までも分析できます。
普及率に関する正確なデータが見つかりませんでしたが、一説には1割程度と、あまり高くないのが現状のようです。

ITシステムによるサポート

各種デバイスによってトラッキングしたデータは、専用のサービスで保管することになります。
もちろん手元のデバイスに保管しておくだけでも活用できますが、より多くの情報を記録したり、複雑に連携させて活用するためには、ITシステムによる処理が必須です。

個人で活動をトラッキングする場合には、スマートフォンアプリや専用デバイスに、記録や分析用のサーバーサイドサービスが付属していることがほとんどです。
特定の商品に限定せずに、一般化したデータを処理できるサービスも存在します。

活動量の記録、分析を法人単位で提供するサービスも存在します。
専用の活動量計と分析用アプリがセットになったパッケージなどで、従業員の健康管理に役立てようというものです。
個人単位や部門単位で競争するような仕掛けがあるサービスもあります。

データ管理のためにはある程度のリテラシーが求められますが、最近普及しているデバイスは、簡単な操作で使えるように工夫されているものが多いように感じられます。

これからはAIの出番!?

サーバーに蓄積されたトラッキング情報は、まさにビッグデータです。
ユーザー数の多さや、利用期間の長さによって、相当な量のデータが蓄積されることになります。
データの匿名性を維持しつつ、自身のトラッキングデータがどの程度なのかを確認するサービスは、すでに利用可能です。
たとえば、同年代の中での歩数の多さや睡眠時間の長さなどをアプリで確認できるサービスがあります。
これは、平均に対して自身がどの程度かが分かるものです。

大量の情報を基にすれば、病気のリスクや効果的な休暇取得のタイミングを分析することは、比較的容易でしょう。
せっかくの情報ですから、改善点も含めたアドバイスを受けられたら、ユーザーにとっては大きなメリットです。
現在でも、専門のカウンセラーなど、人の目による分析に基づく助言は可能です。

今後、AIによる分析技術が進化することで、より有用なアドバイスをタイミングよく受け取れるようになることが期待できます。
ユーザーのモチベーションまで気にかけてくれるようなサービスが登場するかもしれません。

見える化によるメリット

自身がどれだけ運動しているのかといったことや、どれだけ質の良い睡眠ができているのかといったことが分かると、それらに対して何らかのアクションが可能になります。
たとえば、歩数が毎日の目標値に達していなければ、週末は多めに運動してみようとか、1つ前の駅から歩いてみよう等といったことを実行できます。
逆に、過剰な運動をしていたり、睡眠時間が足りていなかったりすれば、無理をしないという判断にも役立ちます。
人によっては、自身の運動の状況を他人に見てもらうことで、健康維持へのモチベーションになるかもしれません。

データの活用次第では、自社が他社と比べて、どの程度の作業効率なのかといったことの確認も可能です。
会社全体の健康状態が見える化できれば、業務や制度の改善にも役立ちます。

高いパフォーマンスで仕事をするために、健康は重大な要素です。
体調が悪い中で作業を続けても、効率が悪くなってしまいます。
日ごろから自身の健康に気を配っていれば、高いパフォーマンスを保ちやすくなります。

自身の活動を定期的にチェックしておくことで、健康に気を配るという行為の一助になると考えられます。

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2018年09月10日 (月)

青山システムコンサルティング株式会社

岩野晃久