<雑感>コロナウイルス感染症とIT

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今年(2022年)になり新型コロナウイルス感染症(以下、コロナと略)オミクロン株の感染が急拡大しました。
それに伴い、知人やSNS等、身近なところで感染者の話を見聞きするようになりました。

今回はそれらの話にITを絡めて記したいと思います。

地域・自治体によってはこの内容が当てはまらない、また、古い内容となってしまうこともありますので、その点をご留意ください。
出典は最後にまとめて記します。

■COCOAは今も機能しているが

ご存知であると思いますが、COCOAはコロナ接触確認の為のスマホアプリです。
正直、私はその存在を忘れかけていましたが、2022年1月にコロナに感染した知人から、COCOAの接触通知を受けたと聞きました。
もしその時点で感染の可能性に気が付いていなければ、接触通知は更なる感染を食い止める一助となりますね。

2022年2月時点のCOCOAの状況を調べてみると、2/18時点のダウンロード数は3,400万件弱、陽性登録件数は43万件弱です(*1)。
日本のスマホ利用者は約8,500万人と言われており(*2)、COCOAはかなり普及しているようにも見えますが、上記はあくまでダウンロード数です。
実際のコロナ感染者数合計は2/18時点で430万人を超えており(*3)、上記COCOA陽性登録件数の10倍です。
そこから推測するにCOCOAの普及率はまだ低いと考えられます。

オミクロン株は軽症・無症状者が多く感染力が強いと言われており、また、今後流行る可能性がある新型コロナBA.2株(ステルスオミクロン)はさらに感染力が強いとか。
COCOAの接触通知を受けたという上記の知人の話を聞き、感染拡大を少しでも抑えるには、COCOAがもっと普及していればよいのにと今更ながら思いました。

COCOAをインストールしましょう!という積極的な啓蒙はもう見られませんが、今からでも何か普及策は打てないものでしょうか。
例えば、インストールしていれば買い物でポイントが付与されるなど・・・いかがでしょうか。

■病院探し

発熱等の症状がありコロナの疑いがあれば病院で受診する必要があります。
行きつけの病院に発熱外来があり、すぐに予約を取れればよいのですが、そうではない場合は?
自治体の発熱相談センターに電話すると、家の近辺の発熱外来のある病院をいくつか教えてくれるそうです。
しかし、感染者急増でそれらの病院もすぐに予約が取れない場合があり、そうなれば自ら発熱外来のある病院を調べる必要があります。

東京都では、東京都福祉保健局のホームページから診療・検査医療機関の一覧をExcel/PDFで提供しています(*4)。
出来るだけ近い病院を探したいわけですが、Excel/PDFの病院の住所を見ただけでは遠い・近いが分かりにくく、一件づつ病院の場所を地図検索サイトで調べることになります。
また、病院毎に営業日・営業時間が異なり、それも一件づつ調べる必要があります。

ITの力で病院探しがもう少し楽にならないものでしょうか?
調べたところ、埼玉県には指定診療・検査医療機関検索システムが存在することが分かりました(*5)。
地域・受診日等を指定して検索することができ、検索結果の一覧から各病院情報に飛ぶと、診療時間/予約方法/ホームページ/地図等を確認できます。
これなら病院探しがかなり楽になります。
(検索結果一覧の段階でマップが出て場所を比較できれば更に良いと思いますが、贅沢でしょうか?)

このようなシステムを標準化し全国自治体が導入してくれれば、と思うのですが、それはまだ先のことでしょうか。
デジタル庁のホームページでは「地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化」を掲げています(*6)。
今後の進展に期待したいところです。

■頼りはネットのフードデリバリーサービス?

コロナ軽症もしくは濃厚接触者となれば自宅療養・自宅待機となり買い物に自由に行くことが出来ず、ストックが無ければ食事に困ることになります。
そこで、各自治体などで食料等を届ける配食サービスを行っています。

その内容は、地域毎に差があるようです。
・某A地区・・・レトルト食品、飲料
・某B地区・・・レトルト食品、飲料+トイレットペーパー等の日用品
・某C地区・・・飲料、栄養調整食品(例:カロリーメイト)

某C地区は知人の話です。
自宅療養期間を乗り切るには内容・量ともに厳しく、自治体の担当者に問い合わせたところ、
「ネット等のフードデリバリーサービスを活用してほしい」
との回答であったそうです。
同様の話はインターネットでも見られました。

また、配食サービス到着が申込から数日~一週間が過ぎてからということもあるようで、これでは役に立ちません。
感染者急増で自治体や担当業者の対応が追いついていないのではないでしょうか。
また、レトルト食品自体が品薄という事態も発生しています。

そうであるなら、最初から各種デリバリーサービスの案内や、少しでも優待が受けられるような支援を行ってくれればよいのではないかと思います。
実際、自宅療養者・自宅待機者向けにネットスーパー等を紹介している自治体もあります(*7)

普段から食料品を1週間以上買いだめしておくのはなかなか難しいと思います。
いざというときは、ネットのデリバリーサービスの活用も考えたいですね。

以上、コロナに関する雑感を述べてきました。
少々生活感のある話となってしまいましたが、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

<出典>

*1 厚生労働省 新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA) COVID-19 Contact-Confirming Application
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/cocoa_00138.html

*2 厚生労働省 接触確認アプリ「COCOA」のダウンロード数が2,000万件に到達しました
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14895.html

*3 NHK 特設サイト 新型コロナウイルス
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data/

*4 東京都福祉保健局 診療・検査医療機関の一覧
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/soudan/hatsunetsugairai.html

*5 埼玉県保健医療部感染症対策課 埼玉県指定診療・検査医療機関検索システム
https://flu-search.pref.saitama.lg.jp/

*6 デジタル庁 地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化
https://www.digital.go.jp/policies/posts/local_governments

*7 神奈川県 自宅療養される方へ ~療養生活に関するご案内~
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ga4/covid19/facilities/jitaku-jyunbi.html

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2022年03月30日 (水)
青山システムコンサルティング株式会社
山口 晃司