防災用備蓄品(アルファ米)に古代の技術が生きていた | 青山システムコンサルティング株式会社

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防災用備蓄品の一種である「アルファ米」というものをご存じでしょうか?

水やお湯を注ぐだけで簡単にご飯を作ることができ、長期保存が可能(3年~5年)であるため、いざという時のために備えている方も多いと思います。

我が家でも防災グッズとして一定量を備えているのですが、以前購入したものの保存期限が近くなった事もあり、先日入れ替えを行いました。

保存期限が近くなったものを調理して食べてみたのですが、お湯で戻した場合には炊いて間もないご飯と同様の食味で、大変おいしく頂くことができました。

約5年保管していたお米がなぜこんなにおいしいのか、疑問を持ちパッケージを確認したところ「アルファ米」という文言を見つけました。

アルファ米を調べてみると ”一度炊いたお米を乾燥させて作る保存食の事であり、お米に含まれるデンプンを、炊飯によりβ(ベータ)デンプンからα(アルファ)デンプンに変化させ、その状態で乾燥することで、αデンプン構造のまま保存したもの。” という事が分かりました。

炊飯したご飯の状態で水分を除いたものなので、水またはお湯を注ぐだけで簡単にご飯が作れる。という仕組みのようです。

ちなみに、日本に古くから伝わる保存食として、糒(ほしいい)干し飯(ほしいい、ほしめし)という物があります。非常に古い歴史があり、日本最古の歴史書である「古事記」にも、記載(「干飯・かれい」として記載)があるほど、古くから伝わる保存食です。

こちらも、一度炊飯したご飯を、天日に干して乾燥させて作られるそうです。

つまり ”アルファ米” と ”ほしいい” は類似の製法で作られた保存食という事が分かりました。

古事記に登場するような歴史ある技術が、現代にも生きているという事が分かり、少し壮大な気持ちで、保存期限の近くなったアルファ米を消費することができました。

防災用備蓄品入れ替えの際に思い出していただければ幸いです。

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2023年12月18日 (月)
青山システムコンサルティング株式会社
高橋 和大