利害関係者との調整ってどうしたら良いの?

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今回のDXに関するお問い合わせは、より具体的な話に踏み込みます!

うーん。具体的な話になると、各社個別の事情を勘案しないといけなくなるけど。できるだけ汎用的な回答ができるように頑張るよ。

よろしくお願いします。

では、本日のお問い合わせです。
「セキュリティのルールが厳しく、一般社員の端末は外部のインターネットに接続できません。どうすればDXができますか?」

IT部門としては、少しでもセキュリティリスクがあることは避ける方針ってことだね。

システムの利用範囲拡大とセキュリティリスクの低減はトレードオフの関係ですから、IT部門の方々の方針も理解するところです。

IT部門としては、セキュリティ事故が起きれば、自分たちの責任問題になるので守りに入りたくなるよね。

では、経営者としては、どう考えたら良いでしょうか?

これはもうDXに限った話ではなくて。
「システムやデータを社外で利用するメリットを定量的にも定性的にも評価をして、そのメリットに対して、どこまでリスクを許容するのか」ということを経営責任で判断すること。これに尽きるかな。

IT部門の責任ではなく、経営者の責任として引き受ける、と。

メリットが大きいのであれば、セキュリティリスクを最小限にして、活用できる環境の整備に投資をすればいい。

例えば、どういった施策になりますか?

クラウドのサーバーに「社外からアクセスしても良いデータ」だけをデータ連携やバッチ処理で配置して、社外からはクラウドのサーバーにだけアクセスする・・・みたいな環境を切り分けるという考え方 は一つの方法かな。

それであれば、仮にセキュリティ事故が発生しても、被害が最小限に抑えられます。

コストをかけずに利便性を上げるような魔法は無いので、必要なことには相応の投資をするのが経営者の役割。
もちろん簡単なことではないけれど。

では、次のお問い合わせです。
「FAX廃止や電子商取引への切り替えなど、他社を巻き込む施策をする際に、どうやって取引先との交渉を進めたら良いでしょうか?」

難しい問題だよね。
多くの会社が困っているポイントであることは事実。

今までのやり方を一方的に切り替えたら、取引先からの反発も避けられません。
どうしたら良いでしょうか?

答えが一つではないことは大前提として。
まずは長期的なロードマップを描いて、理解を得ることが重要。ずっと取引を継続したい気持ちがあることは明確に伝える。その上で、アナログな受発注の継続には「手数料」をお願いしたり、「掛率」を段階的に上乗せしたり。
先方が切り替えたくなるように促していく交渉は良くあるかな。

「デジタルな受発注にしないと損」というストーリーを組むということですね。

取引先ごとにアナログとデジタルが混在するので、一次的には二重運用の負荷が発生しちゃうけど、一気に切り替えるよりもソフトランディングができる。

目先のコスト削減よりも、長期的なメリットを取引先と一緒に作っていく意識が大事なんですね。
では、お問い合わせシリーズは、いったん今回までになります。

各社で悩むことの本質は同じだったりするから。
少しでも参考になったら嬉しいな。

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2022年03月14日 (月)