「選択の自由」の魅惑

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『基本料、通話料を抑えようと携帯電話のキャリアを変えたが、「契約時だとお得に!」と言われて保証やオプションを付けたら月額費用は大差なくなってしまった。でも、オプション機能がタダで使えるようになったようなものだしOK。まだ使ってはいないけれど。』

 

皆さん、こういった経験はありませんか。
「選択の自由」があると、なぜ私たちは本来の目的からそれてしまうのでしょうか。

 

行動経済学研究の第一人者、ダン・アリエリー教授の著作に『予想どおりに不合理』という本があります。その中でこの話題を取り上げており、扉ゲームという実験を通して「選択の自由」が私たちを本来の目的からそれた不合理な行動を取らせる様子を示しています。
扉ゲーム実験の内容と結果は、図1をご覧ください。

 

 

このゲームで高ポイントを得ようと思えば、できるだけ少ないクリック数で高ポイントの扉を見極め、残りのクリックをすべてその扉に費やす戦略がよいでしょう。ところが、私たちは、失うと思うと耐えられず、不合理にも「選択肢を残すこと」に固執してしまうようです。本来の目的は、「選択肢を残すこと」ではないはずなのですが。

 

「選択の自由」の魅惑に囚われないようにするためには、私たちは常に以下の点を意識しながら選択をする必要があるでしょう。

 

  1. 私たちは「選択の自由」に惑わされやすい性質を持っているということを自覚する
  2. 本来の目的を達成するために必要なものだけに絞って選択を行うようにする
  3. 「選択肢を残すこと」や「選択をすること」自体が価値ではないことを忘れない
  4. 選択肢を残しておくことによる思考リソースの圧迫や、決断を先延ばしにすることによる機会損失など、
    「悪」影響にも目を向ける

2019年07月08日 (月)

青山システムコンサルティング株式会社

宿谷大志