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先日、クライアント企業の経営層の方から「情報システム部門は今後どうすれば良いか?」という質問をいただきました。皆様の中にも同じ悩みを持つ方が多いのではないでしょうか。

実際のところ、その答えは企業によってケースバイケースですが、今回は市場傾向から今後のシステム部門に求められる機能について考察してみたいと思います。

まず、システム部門に求められる業務を大きく分類すると以下の業務になると考えられます。

1. IT活用に関する計画・企画
2. 社内システムの構築・運用・保守
3. 社内インフラの構築・運用・保守

これらの業務は、今後どのように変わるのでしょうか?

1. IT活用に関する計画・企画

クラウドサービスの充実により、外部サービスの活用・短期開発(短期リリース)の傾向が強くなり、IT活用のサイクルは更に早くなることが予想されます。
また、ITが身近な環境で育った世代の台頭により、企業内にもITリテラシーの高い人材が増えるでしょう。

今後の情報システム部門には、技術的なサポートよりクラウドサービスの妥当性判断やIT活用方法の提供といった「企画・計画」の機能が求められると考えます。

以前のコラム「なぜ情報システム部門は機能していないのか?」でも経営層が情報システム部門に「企画」を期待すると紹介しましたが、この傾向は一層強くなり、経営層からだけでなく事業部門からも求められるようになると推察します。

事業部門の考えを正しく理解するための「ビジネス知識・業務知識」、計画・企画のための「ITに関する幅広い知識」、これらはいずれもバランス良く必要になるはずです。

2. 社内システムの構築・運用・保守

1.でも触れましたが、今後は基幹系システムや業務系システムの一部機能としてクラウドサービスを活用する機会が増えると考えます。システム開発においても、開発をアウトソースするだけでなく、企業によっては外部からリソースを補完しての内製化が進むことも考えられ、現在よりもベンダマネジメントスキルの必要性が大幅に増すと推察します。

また、ガバナンスの維持・強化も重要な要素です。各部門が自部門主導で容易にシステム化できるようになる反面、統制のとれていないシステムが乱立するリスクも高まります。企業のIT戦略に合っているか、全体最適の視点で無駄がないか、これらを判断し正しい方向を示す機能も不可欠です。IT関係のガバナンス維持・強化には、各事業部門と網羅的に関係を築ける情報システム部門が主体となって取り組むことが望まれます。

3. 社内インフラの構築・運用・保守

サーバのクラウド化が進み、情報システム部門の運用負担は大幅に軽減されることが予想されます。OA機器の運用業務が残る可能性もありますが、これは定型化された業務であるため、要員の状況によってはアウトソースも重要な選択肢になります。

今後の情報システム部門を考えるためにも、まずは情報システム部門の「コア業務」が何かを整理してはいかがでしょうか。

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2017年02月15日 (水)

青山システムコンサルティング株式会社

吉田勝晃